木曜日, 8月 03, 2006

プール行くんかな。

朝、家を出て咥え煙草で自転車にまたがると、向こう側から親子4人が歩いてきた。

父親らしき人はサングラスに茶色い髪の毛は傷んでいるのか少しふわふわしていて、派手なTシャツを着て、がに股で歩いてくる。母親らしき人は東南アジア系の小柄でスタイルのよいきれいな人。この夫妻の馴れ初めがなんとなく読める。そう、ここは夜の繁華街からそんなに遠くない。

小学一年生くらいの女の子は黄色い帽子を冠り、母親に手を引かれている。彼女の右肩にはビニール製の鞄が掛けられている。白いタオルが見える。
4、5歳の男の子が俯き気味に、少し離れて3人の後を歩いている。私は、その父親と母親と女の子の隣を通り過ぎた後、その男の子の横にさしかかったところで、その男の子が突然顔を挙げて私を見て満面の笑みで「バイバイ!」と言った。 目がとてもくりくりしてて、彼の黒髪はつやつやしていて天使の輪ができていた。
私は、煙草を咥えたままの口でモゴモゴと「バイバイ。」と返した。右手を小さく振った。


私は年寄りと子供になぜか支持を得ることがある。
親戚のこどもなどはよくあることで、旅先のこどもたちに囲まれることも。
年寄りには道端でよく話しかけられたり、「美人さんだ。」と年寄り限定で持ち上げられたり。
果てには大学のゼミで特別養護老人ホームに行った時、おじいさんに手を合わせて拝まれたり。


まっ、なんかよくわからんけど、お人好しに見えるのかな。
損してるのか得してるんか。


で、今日はそんな男の子の「バイバイ!」に朝からいい気分で仕事に向かった。

会社の出がけに、向こう側から来るパイソン柄を愛する同じ会社のクールガイが、自動ドアの前にさしかかるところで80年代アメリカのサクセスストーリー映画の如く、サングラスを外し颯爽と入ってきた。
軽く会釈したら、軽く無視された。

若い男性には会釈さえ得難い。